タロットに関して


貴方にとってタロットとはなんでしょうか?

悩んだ時、決断に迷う時などに頼る占いの1つとして現代でも多くの方に親しまれているカードですね。

こちらのページでは、タロットの基本や起源などをご紹介していきます。初心者から経験者の方までわかりやすく親しみやすい様にお届けしますね。


タロットカードの歴史

私たちが現在知るタロットカードは、最初から神秘的な占いツールとして生まれたわけではありません。その起源をたどると、全く別の目的で使われていた意外な歴史が見えてきます。

貴族の遊び道具「マルムークカード」が起源

タロットカードのルーツは、13世紀頃、トルコやエジプトのマムルーク朝で使われていたとされる「マルムークカード」にあると言われています。このカードは、トランプの原型の一つでもあり、貴族たちが楽しむためのカードゲームに使われていました。

当時、マルムークカードには占い的な要素は全くなく、描かれているのも人物ではなく装飾的なシンボルが中心でした。これが15世紀頃にヨーロッパに伝わり、タロットの原型となる独自のカードへと進化していきました。

占星術との結びつきで「占い」へ発展

タロットが神秘的な「占いツール」へと姿を変えたのは、ずっと後のことです。

18世紀の末頃、フランスのオカルティストたちが、このカードを古代エジプトの叡智やカバラ、占星術といった神秘思想と結びつけ始めました。この研究と結びつきによって、カードには深遠な象徴的意味が与えられ、現在知られる「逆位置」の解釈も生まれました。

こうして、タロットカードは単なる遊びから「魂を映す鏡」としての役割を持つようになり、現代に至るまで世界中で愛される占い道具へと発展したのです。


タロットカードの種類

タロットカードは、主に二つの大きな系統に分類されます。この違いを知ることは、あなたのリーディングスタイルを確立する第一歩となります。

  1. 【伝統と直感】マルセイユ版タロット: 18世紀頃に確立された、最も歴史ある系統です。大アルカナはシンプルで格式高いデザインが特徴ですが、小アルカナの数札には具体的な情景が描かれていません。そのため、カードに描かれたシンボルや数字の意味を深く理解し、直感的にメッセージを読み解く力が求められます。上級者や、カードの根源的な力を探求したい方に好まれます。
  2. 【物語と視覚】ウェイト版タロット: 20世紀初頭に誕生し、現在世界で最も普及している種類です。ウェイト版の最大の魅力は、小アルカナすべてに物語性のある情景が描かれている点です。これにより、初心者でも絵柄から連想しやすく、メッセージを視覚的に受け取ることができます。多くの解説書や資料がこのウェイト版に基づいており、学びやすさも抜群です。

また、古代エジプトの影響を受けたエジプシャン系や、現代アートやセラピーに特化したモダンデッキなど、あなたの感性に合わせて選べる多様なタロットが存在します。


タロットカードの構成

タロットカードは合計78枚で構成され、これらは「大アルカナ」「小アルカナ」という二つのグループに分けられ、それぞれが異なるレベルのメッセージを伝えます。

大アルカナ(22枚):魂の成長プロセス

0番の「愚者」から21番の「世界」までの22枚。これらは人間の内面的な成長や運命的な出来事、そして魂の旅路における重要な教訓を象徴しています。リーディングでは、人生の根本的な状況や大きな流れ、未来の運命を示す役割を果たします。

小アルカナ(56枚):日常生活の具体的な出来事

残りの56枚は、日常の具体的な感情、行動、人間関係、物質的な状況を詳細に表します。これらは、ワンド(火)、カップ(水)、ソード(風)、ペンタクル(地)という四大元素のスートに分かれ、それぞれが「情熱」「感情」「思考」「物質」のエネルギーを司ります。

  • 数札(エース〜10):状況の段階や結果を示す。
  • コートカード(ペイジ、ナイト、クイーン、キング):特定の人物像や、その人物が持つ行動パターン、役割を示す。

78枚すべてが揃うことで、大いなる運命と日々の現実という両面から、相談者の状況を立体的に映し出すのです。


正位置と逆位置の読み方

タロットのリーディングにおいて、正位置と逆位置はカードのメッセージを大きく左右する重要な要素です。

  • 正位置(Upright Position): カードが本来持つエネルギーや意味が素直に、ポジティブな側面として現れている状態を示します。状況の進展、目標達成、良い結果、あるいは課題を乗り越えるための純粋な力を表します。
  • 逆位置(Reversed Position): カードのエネルギーが歪んだり、過剰になったり、不足したりしている状態を示します。意味がネガティブな側面として出るか、または正位置のメッセージが遅延・停滞していることを示唆します。内省の必要性や、対策すべき問題点として読むことが多いです。

解釈の際は、「正=善」「逆=悪」と決めつけず、カード本来のテーマが現在の状況でどのように作用しているかを読み解くことが大切です。


占いの方法

タロット占いは、質問のテーマや状況に応じてスプレッド(展開法)を選びます。主な手順は以下の通りです。

  1. 質問設定と集中: 占いたい内容を明確にし、心を落ち着けてカードに集中します。
  2. シャッフルとカット: カードをよく混ぜ(シャッフル)、質問者の手で山を分けます(カット)。
  3. スプレッド展開: ワンオラクル(1枚引き)、過去・現在・未来を見るスリーカード、複雑な問題に適したケルト十字など、選んだスプレッドに従ってカードを配置します。
  4. カードの読み取り:
    • 各カードが置かれた「位置」(未来、障害など)が持つ意味を理解します。
    • カードの「正位置・逆位置」を判断します。
    • すべてのカードの象徴や意味を統合し、質問への具体的なメッセージとして読み解きます。

重要なのは、カードから受け取ったメッセージを基に、質問者自身が行動を選択することです。


占い用語集

タロット占いを始めたばかりの方や、リーディングをより深く理解したい方のために、知っておくと便利な基本用語をまとめました。

カードの構成要素であるアルカナや、カードの並べ方を示すスプレッドなど、これらの言葉の意味を知れば、解説書や鑑定内容の理解度が格段に上がります。カードからのメッセージを、より深く受け取るためにも、用語の基礎は欠かせません。

タロットの世界を探求する上で欠かせない、基本的な用語の詳しい解説は、別ページでご紹介しています。今すぐチェックして、あなたのリーディングをより深めましょう!


よくある質問

Q
私でもタロット占いできますか?
A

もちろんできます!タロットは特別な霊能力や才能がなくても、誰でも学べるツールです。最初はカードの意味を覚えることから始めますが、一番大切なのは、カードの絵柄から浮かんでくる自分の直感やインスピレーションを信じることです。練習を重ねれば、必ずリーディング(読み取り)の感覚は磨かれます。

Q
初めてタロットを買いますが、何を選べばいいですか?
A

最初のデッキには、タロットの世界の「標準」とされている「ライダー=ウェイト版」(またはライダー・タロット)をおすすめします。解説書や資料が最も豊富で、多くのタロット情報はこのデッキをベースに作られています。まずはこの一枚で基礎を固め、慣れてきたら、ご自身の感性に響くデザインのデッキを選ぶのが良いでしょう。

Q
自分のタロットを他人に触らせたらダメですか?
A

これはよくある質問ですが、絶対にダメというルールはありません。タロットは「自分のツール」として大切に扱うことが重要です。他人に触られたくないと感じるなら、それはあなたのカードへの愛着の表れなので、守って問題ありません。もし触らせたくなければ、あらかじめ「これは自分専用なの」と伝えておきましょう。

Q
大アルカナに小アルカナって何が違うの?
A

タロット78枚はメッセージの規模で分けられています。

  • 大アルカナ(22枚):人生の大きな流れ、運命的なテーマ、魂の成長段階など、逃れられないような重要な出来事や根幹を占います。
  • 小アルカナ(56枚):日常の具体的な出来事、感情の動き、行動など、日々の生活の中で参考にすべきヒントを示します。
Q
逆位置が出ました。悪い結果なんですよね?
A

逆位置=悪い結果、と単純に捉える必要はありません。逆位置は、カードが持つエネルギーが「過剰」「不足」「停滞」しているサインです。例えば、「力」のカードの逆位置は、力を使いすぎているか、逆に自信を失っているか、どちらかのバランスの崩れを伝えています。問題解決のための重要なヒントとして捉えましょう。

Q
カードの意味が沢山あって、どう解釈すればいいの?
A

意味を全て暗記する必要はありません。大切なのは、「位置(過去・未来など)」と「質問の内容」、そして「絵柄の印象」を組み合わせて考えることです。例えば、未来の位置に太陽のカードが出たら、「明るい希望」という基本の意味を、質問の内容に合わせて具体的に(仕事なら成功、恋愛なら成就など)解釈します。

Q
占ってはいけない事ってありますか?
A

一般的にタロットで占わない方が良いとされるのは、人の生死、病気の診断、そして試験やギャンブルなどの合否が確定している事柄です。タロットは「どう行動すべきか」という指針を得るためのツール。他人のプライベートな事柄や、運命を試すような質問は避けましょう。

Q
質問のコツを教えてください。
A

最も重要なのは、「Yes/No」で終わる質問ではなく、「どうすれば?」という行動に繋がる質問にすることです。例えば、「転職すべきか?」ではなく、「より満たされる仕事のために、私が今、取り組むべき準備は何ですか?」のように、自分の行動や内面に焦点を当てた問いを立てましょう。

Q
タロットはどこまで先の未来がみえますか?
A

タロットは未来を固定化するものではありません。一般的には、3ヶ月から半年先くらいの近い未来や、長期的な運命の大きな流れを占うのに適しています。遠すぎる未来は、あなたの選択や行動で常に変化していくため、カードは「今の選択が未来にどう繋がるか」という視点で活用しましょう。